知らないと損する!3つの塩の違いと自然塩の正しい選び方

はじめに

塩には製造方法の違いから、大きく分けて「精製塩」、「再生加工塩、「自然塩(天然塩、伝統塩)」の3種類があることをご存じですか?

日常で何気なく使っている塩ですが、その作り方によって、含まれる成分や風味、体への影響が異なります。

この記事では、それぞれの製造方法と特徴を分かりやすく解説し、健康的な生活に役立つ正しい塩の選び方をご紹介します。

精製塩とは?工業的に作られる塩

精製塩は、一般的に食卓塩や料理塩として広く使われる塩で、その製造方法は非常にシンプルです。

海水や岩塩などの原料から、化学的な処理でほとんどのミネラルを取り除き、純度の高い塩化ナトリウムを残す形で製造されます。

製造方法

  1. 表記: イオン膜、立釜、溶解
  2. 原料の海水や岩塩を溶かし、濾過や化学処理を施して不純物を取り除きます。
  3. 残った塩化ナトリウムを結晶化させ、乾燥・粉砕して製品化します。
  4. 多くの場合、さらさらした質感を保つために固結防止剤(例:炭酸マグネシウム)が添加されています。

特徴

精製塩は、価格が安く保存性が高いことがメリットです。加工食品に多く使われています。

しかし、成分のほぼ全てが塩化ナトリウムであり、他のミネラルがほとんど含まれておりません。

ミネラルバランスが崩れており、高血圧や心疾患のリスクがあります。

塩分の取り過ぎが気になる方には注意が必要です。過剰摂取を避けるよう心がけましょう。

再生加工塩とは?ミネラル成分を加えた塩

再生加工塩は、伯方の塩などが代表例として知られており、精製塩と自然塩の中間的な存在と考えられます。

この塩は、原料に精製塩や輸入された天日塩を使い、日本国内で加熱処理や再結晶化を行って製品化しています。

にがりなどの成分を加えることで、ナトリウム以外のミネラル成分が含まれるため、精製塩に比べて健康への悪影響は少ないことが期待できます。

製造方法

  1. 表記: イオン膜、立釜、溶解
  2. 原料として、主に海外で生産された天日塩を使用。

特徴

再生加工塩は、精製塩と自然塩の中間的な立ち位置にある塩です。

ミネラル成分を加えることで、自然塩に近い風味や安定した品質で使いやすい点が魅力です。

精製塩に比べると栄養価も高く、自然塩よりも手頃な価格で購入できるため、普段使いに適しています。

自然塩とは?ミネラルバランスが保たれている体に優しい塩

自然塩は、海水や岩塩を天日もしくは火力を使って結晶化させ、ほとんど加工を行わずに製品化された塩です。

自然塩は、カルシウム、マグネシウム、カリウムなど、ナトリウム以外のミネラルが豊富に含まれているため、体に優しい選択肢として健康意識の高い方に人気の塩です。

製造方法

  1. 表記: 天日、平釜
  2. 海水や岩塩などを天日干しや平釜などで結晶化させる。
  3. 不純物を取り除くための最低限の処理を行い、ミネラルを残したまま製品化。
  4. 一切の添加物を加えず、自然な結晶そのままで販売されることが多い。

特徴

自然塩は、ナトリウムに加え、カルシウムやマグネシウム、カリウムなどのミネラルが豊富に含まれています。

これらのミネラルは、体の水分バランスや血圧の調整、骨の健康に役立ち、健康志向の人にとって魅力的な要素です。

また、独特のまろやかな塩味があり、料理の仕上げに使うと素材の味を引き立てる効果もあります。

ただし、価格がやや高めで一般的なスーパーなどでは手に入らないため、料理の仕上げで使うなど使い分けると良いでしょう。

正しい塩の選び方

それぞれの塩には特徴があり、用途や健康に合わせて選ぶことが大切です。

  1. 健康志向・ミネラル摂取を重視する方
    → 自然塩がおすすめ。ミネラル豊富で体に優しいため、塩分の摂取バランスを整えながら健康的な食生活をサポートします。
  2. コスパ重視で毎日の料理に使いたい方
    → 再生加工塩が適しています。自然塩に近い風味を持ちつつ、手頃な価格で購入できるため、日常使いにぴったりです。
  3. 価格が手頃で保存性の良い塩を求める方
    → 価格面では精製塩が向いています。さまざまな加工食品にも使われているため、塩化ナトリウムの過度な摂取になりやすく、気をつけることが大切です。

比較

3種類を比較すると以下のようになります。

種類精製塩再生加工塩自然塩
原料・海水
・天日塩 + 炭酸マグネシウム
・海水
・天日塩 or
海塩 + 海水 or
粗製海水塩化マグネシウム
・海水
製造方法・イオン膜
・立釜
・溶解
・イオン膜
・立釜
・溶解
・天日
・平釜
特徴・ナトリウム成分が99%と高い
・キレのあるしょっぱさがあり、雑味が少ない
・大量生産が可能で非常に安価
・工業に使われている
・輸入した塩などに、にがり/海水を加えるため、
ナトリウム以外のミネラル成分を含む
・一般のスーパーでよく売られている商品
・比較的安価
・海水に近いバランスでミネラルを含む
・ミネラル成分の違いにより味に特色が出る
・大量生産はできない
・完全天日のものは、日本では数少ない
価格
主な商品・食卓塩 https://www.shiojigyo.com/product/list/shokutakuen/
・精製塩 https://www.shiojigyo.com/product/list/seiseien/
・伯方の塩 https://www.hakatanoshio.co.jp/
・瀬戸のほんじお https://www.ajinomoto.co.jp/honjio/lineup.html
・赤穂の天塩 https://www.amashio.co.jp/
・海の精 https://www.uminosei.com/
・雪塩 https://www.yukishio.com/
・ぬちまーす https://www.nutima-su.com/
3種類の塩の比較

まとめ

塩はただの調味料ではなく、私たちの健康にも影響を与える重要な要素です。

精製塩・再生加工塩・自然塩の違いを理解し、自分に合った塩を選ぶことで、毎日の食事がより健康的で美味しいものになります。

これを機に普段何気なく使っている塩を見直して、体に優しい塩を取り入れてみてはいかがでしょうか?

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